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極めるという事は無駄がない事、一流の武道家やアスリート、芸術家などを見ていると無駄な動きがなく、とても動作や所作が流れるように綺麗です。施術家もそうです。
私が師事していた東洋医学の大家の老師も惚れ惚れするような動きをされておられました。私も後進の鍼灸師に指導をする事も多いですが未熟な鍼灸師は施術の動きを見ればすぐわかります。
今、どこかで施術を受けられている方はぜひ施術者の動きが見れるようならチェックしてみるのもお勧め致します。
針といえば注射針などを想像しておられる方も多いのですが一般的に使われる注射針の太さは約0.7-0.9ミリ、当院で主に使用する鍼は主に0.17-0.2ミリ前後です。注射針の約1/4-1/3程度の太さです。また注射針は皮膚を突き破る為、先端が鋭利になっていますが、当院で使用する鍼は皮膚や筋繊維の間をかき分け、神経を傷つけないよう先端が丸くなっております。鍼の刺入時の痛みはほぼありません(刺入時の技術や施術者の指頭感覚がとても重要になりますがこれに関してはかなりのスキルが必要となりますのでまた後述致します)
鍼施術は衛生上問題がないかと気にされておられる方もおられると思います。当院では全ての患者様にディスポ(使い捨て)の鍼を使用致します。また私自身の手指の消毒も指先迄しっかりと行い、患者様の施術部位もしっかりと消毒致しますので鍼施術による感染などの心配は全くありません。
また患者様ごとにタオル、シーツなどを交換し、患者様のお顔のあたる場所にはディスポフェイスペーパーを使用致しております。
院内の消毒や換気もしっかりと行っております。また患者様同士の密を避ける為、予約制にさせていただいております。
伝統東洋医学の継承者として35年以上鍼灸施術に携わる者として「鍼施術は受けてみたいけどどこに行ったらいいのか?」と悩んでおられる方もおられると思いますので幾度かにわけて検証、考察をしていきたいと思います。
冬になり元気が出ない、気分が落ち込むなどのメンタルが落ち込む方が多くおられます。気分を明るくするセロトニンは日照時間が短くなると分泌が低下してしまい不安感などの原因にもなります。
不安感を和らげる代表的なツボとして胸の膻中、背中の身柱がまずあげられます。人は気分が落ち込む時に自然と胸に手が行き、他人に慰めてもらう時は背中の後ろをさすってもらったりします。また力士など土俵に上がる前に胸を張りゴリラのように叩いたり、ボクサーのセコンドなどは気合を入れる為に背中をバシっと叩いたりします。
また膻中と身柱は経絡では表裏になっております。
それと冬は腎気(気血水を流すエネルギーの源)が低下しやすく腎の気を高めるツボも大切になります。関元「齋下丹田」のツボも腎の気を補うツボですが下腹部にあり腸の働きも助けセロトニンの分泌も促進させます。